「嫌よ、嫌よも好きのうち。」
昭和の時代、こんな言葉がありました。
「女性は、本当はちょっと強引なくらいが好きなんだよ。」
「男なら玉砕覚悟で押してみろ!」
「一度断られたくらいで諦めるな!」
40代・50代男性なら、若い頃に先輩や上司からこんなことを言われた経験があるのではないでしょうか。
実際、若い頃に少し強引にアプローチして、結果的に交際に発展したという経験を持つ男性もいるでしょう。
※それは、あなたが若かったから成功したのです(笑)
しかし、私は昔から、この考え方には疑問を持っています。
「嫌よ、嫌よ」は、本当に嫌なのではないか?
女性が「嫌!」と言っているのに、それを勝手に好意の裏返しだと解釈する。
これは非常に危険な考え方です。
特に、これから40代・50代で新しい恋愛を始めようとしている男性には、ぜひ知っておいてほしいことがあります。
女性の「嫌」は、男性が自分に都合よく解釈していい言葉ではありません。
今回は、昭和の恋愛観と、女性の言葉に隠れた微妙なニュアンス、そして大人の男性に必要な恋愛の距離感についてお話しします。
「嫌よ嫌よも好きのうち」は、そもそも正しかったのか?
まず考えてほしいことがあります。
「昔は強引な男がモテた。」
本当にそうだったのでしょうか?
もちろん、積極的なアプローチがきっかけで交際に発展した人もいたでしょう。
しかし、それは女性が嫌がっていたから成功したのでしょうか?
私は、必ずしもそうではないと思っています。
女性自身にも好意があった。
お互いに気持ちが通じ合っていた。
男性の積極性を好意的に受け止めた。
そんなケースもあったのではないでしょうか。
一方で、嫌だと言っているのに押し切られ、断りきれなかった女性もいたかもしれません。
つまり、
結果的に交際できたことと、その過程で女性の意思が尊重されていたことは別問題です。
過去の成功体験を、すべての女性に当てはめてはいけません。
女性の「嫌!」は、そのまま受け止める
例えば、気になる女性とデートをしているとします。
食事も盛り上がった。
会話も弾んだ。
女性も楽しそうに笑っている。
男性としては、
「これは脈ありかもしれない。」
と思うでしょう。
しかし、だからといって、その先の行動まで女性が望んでいるとは限りません。
例えば、手をつなごうとしたときに、
「嫌です。」
と言われた。
そんなとき、
「照れているだけだろう。」
「本当は嬉しいんじゃないか?」
と考えてはいけません。
嫌だと言われたら、そこでやめる。
これが基本です。
女性が笑顔だったとしても同じです。
それまで楽しく会話していたとしても同じです。
相手がその行動を望んでいないなら、男性はその意思を尊重する必要があります。
「嫌!」と「イヤだぁ」は同じなのか?女性の言葉のニュアンス
ここからは、少し微妙な話をします。
文章で説明するのは難しいのですが、女性が口にする「イヤ」という言葉にも、さまざまなニュアンスがあります。
例えば、強い口調で言う、
「嫌!」
これは明確な拒絶として受け止めるべきです。
一方で、
「イヤだぁ〜」
「もぉ、イヤ〜(笑)」
といった柔らかい言い方もあります。
この場合、照れ隠しだったり、冗談だったり、場合によっては相手への好意が含まれていたりする可能性もあるでしょう。
例えば、男性が女性を褒めたとします。
「今日の服、とても似合っていますね。」
すると女性が、
「もぉ、イヤだぁ。そんなこと言って(笑)」
と笑いながら返してきた。
この「イヤだぁ」は、必ずしも嫌悪感を示しているとは限りません。
照れているのかもしれませんし、冗談として返しているのかもしれません。
私が言いたいのは、女性の言葉だけではなく、表情や声の調子、二人の関係性まで含めて、相手の気持ちを理解しようとする力が必要だということです。
ただし、ここには大切な注意点があります。
柔らかい「イヤ」だからといって、その行為を続けていいという意味ではありません。
褒め言葉への照れた反応と、身体に触れようとしたときの「イヤ」では、状況がまったく違います。
特に、身体的な接触や性的な行為については、声の調子だけで相手の意思を判断してはいけません。
相手が本当に望んでいるかどうか、分からないのであれば確認する。
これも大人の男性に必要な力量です。
「嫌!+やめて!」は特に強い危険信号
今回の記事で、私が特に強調したいのがここです。
女性が、
「嫌! やめて!」
と言った場合。
これは非常に強い拒絶のサインです。
その場で速やかに行動を中止してください。
もう少し押してみよう。
冗談でごまかそう。
説得すれば気持ちが変わるかもしれない。
そんなことを考えている場合ではありません。
例えば、デート中に女性との距離を縮めようとしたとき、
「嫌! やめて!」
と言われた。
そんなときは、
「分かりました。すみません。」
と伝えて、すぐにやめればいいのです。
ここで不機嫌になったり、
「そんなに嫌がらなくてもいいじゃないか。」
と責めたりするのは論外です。
ただし、誤解しないでください。
「やめて」が付いていなければ続けてもいい、という意味ではありません。
「嫌です。」
この一言だけでも、拒否として受け止める必要があります。
「嫌!+やめて!」は、特に強い危険信号だということです。
女性の言葉を自分に都合よく解釈してはいけません。
女性がハッキリ断らない理由も考える
女性の中には、自分の意思をハッキリ伝える人もいます。
一方で、相手を傷つけたくない、場の雰囲気を壊したくないという理由から、断りづらい人もいるでしょう。
例えば、
「今日はちょっと……。」
「まだ早いかな……。」
「また今度にしましょう。」
そんな言葉が出てきたとします。
ここで、
「今日はちょっと、ということは、もう少し説得すれば大丈夫かな?」
と考えるのはおすすめしません。
相手が積極的に望んでいないのであれば、そこで一度引けばいいのです。
曖昧な返事は、同意があるという意味ではありません。
相手が安心して自分の気持ちを伝えられる関係を作ること。
それが大人の男性に求められる姿勢だと思います。
男性と女性で気持ちが違うことはある
デート中に、こんな経験をした男性もいるでしょう。
雰囲気が良くなった。
男性は、もう少し距離を縮めたいと思った。
しかし女性は、まだそこまで考えていなかった。
あるいは反対に、男性が慎重になりすぎて、女性が少し物足りなく感じた。
こうした気持ちのすれ違いは、男女の脳の構造の違いと決めつけられるものではありません。
性別に関係なく、人によって恋愛の進め方や心地よい距離感は違います。
だからこそ、必要なのは相手の気持ちを勝手に推測することではありません。
お互いの気持ちを確認することです。
例えば、
「手をつないでもいいですか?」
と聞く。
相手が迷っているなら、
「無理しなくて大丈夫ですよ。」
と伝える。
これでいいのです。
同意のない性的な行為は犯罪になる場合がある
ここからは、恋愛テクニックではなく法律に関わる話です。
2023年7月13日、日本では性犯罪に関する刑法の規定が改正され、不同意わいせつ罪・不同意性交等罪が設けられました。
法務省によると、暴行や脅迫、アルコールの影響、恐怖などによって、性的行為を拒否する意思を形成・表明・全うすることが困難な状態にさせたり、その状態に乗じたりして性的行為を行った場合などに、これらの犯罪が成立し得ます。
重要なのは、
女性が「嫌だ」と言ったかどうかだけで判断されるわけではないことです。
恐怖で声が出なかった。
驚いて動けなかった。
断ることが難しい状況だった。
このような場合も問題になり得ます。
また、交際している相手や配偶者であっても、同意のない性的な行為が許されるわけではありません。
もちろん、個別の行為が犯罪に該当するかどうかは、具体的な事実関係と法律上の要件によって判断されます。
しかし、恋愛をする男性として覚えておくべきことはシンプルです。
相手が望んでいない性的な行為をしてはいけない。
これは、法律以前に相手を尊重するための基本だと思います。
「強引な男」と「積極的な男」は違う
ここまで読んで、
「じゃあ、男性から積極的にアプローチしてはいけないのか?」
と思った方もいるかもしれません。
そんなことはありません。
私は、男性が自分から好意を伝えることは大切だと思っています。
例えば、
「またお会いしたいです。」
「今度、一緒に食事に行きませんか?」
「あなたのことを、もっと知りたいと思っています。」
こうした言葉は、自分の気持ちを相手に伝えるものです。
しかし、相手が断ったときに、
「どうしてダメなんですか?」
「一度くらいいいじゃないですか。」
「僕のことが嫌いなんですか?」
と迫るのは違います。
積極性とは、自分の気持ちを伝えること。
強引さとは、相手の意思を無視して自分の希望を押し通すこと。
私は、この二つを区別できる男性こそ、大人だと思っています。
40代男性は過去の成功体験を捨てる勇気を持とう
40代・50代になると、若い頃の恋愛経験がある男性も多いでしょう。
昔はこんな誘い方でうまくいった。
昔は少し強引なくらいが良かった。
昔は女性から断られても何度もアプローチした。
しかし、昔うまくいった方法が、今の女性にも通用するとは限りません。
そして、そもそも過去の相手が本当にその方法を歓迎していたのか、分からないこともあります。
だからこそ、昔の成功体験を絶対視しないことです。
40代になった今だからこそ、若い頃よりも相手の立場を考えられる男性になってほしいと思います。
経験を積んだことの価値は、強引になることではありません。
相手の気持ちを尊重できるようになることです。
恋愛塾が考える「本当の男の余裕」
恋愛塾では、これまで何度も「男の余裕」についてお話ししてきました。
お金があること。
女性経験が豊富なこと。
自分に自信があること。
それだけが男の余裕ではありません。
私は、
女性から断られたときに、相手の意思を尊重できること。
これも大切な男の余裕だと思っています。
例えば、デートに誘って断られた。
「分かりました。また機会があればお願いします。」
と伝えられる。
距離を縮めようとして、女性が嫌がった。
「すみません。無理をさせるつもりはありませんでした。」
と引くことができる。
自分の思い通りにならなくても、不機嫌にならない。
相手を責めない。
無理に説得しない。
そんな男性です。
恋愛は、自分の気持ちだけでは成立しません。
相手にも意思があります。
相手のNOを尊重できない男性に、本当の意味での大人の余裕はない。
私はそう考えています。
まとめ|嫌よ嫌よは「本当に嫌!」と受け止めよう
「嫌よ、嫌よも好きのうち。」
そんな言葉を聞いて育った40代・50代男性もいるでしょう。
しかし、これからの恋愛で、その考え方を持ち込む必要はありません。
大切なのは、
- 女性の「嫌」を好意の裏返しと決めつけない
- 言葉のニュアンスや表情、二人の関係性を理解しようとする
- 「嫌! やめて!」は特に強い危険信号だと認識する
- 柔らかい「イヤ」を同意だと解釈しない
- 相手が断りづらい状況も考える
- 自分の気持ちは伝えても、相手に強要しない
- 断られても相手を尊重する
ということです。
40代からの恋愛に必要なのは、強引さではありません。
相手の気持ちを理解しようとする姿勢です。
女性の言葉には、さまざまなニュアンスがあります。
その違いを感じ取ろうとすることも、大人の恋愛では大切でしょう。
しかし、自分の解釈が正しいとは限りません。
「嫌」と言われたら、まずやめる。
「やめて」が加わったら、迷うことなく即座に中止する。
そして、相手が安心して自分の意思を伝えられる関係を築く。
それが、恋愛塾の考える大人の恋愛です。
女性の気持ちを理解しようとする男。そして、女性のNOを尊重できる男。
それこそが、本当に余裕のある40代男性なのです。


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